ケガをしにくい体の使い方を|中学校で部活動に励む学生を対象に健康教室を行いました【社会活動報告】

この記事の要約

愛媛県今治市にお住まいの皆さまへ、当院(星野鍼灸接骨院)の地域貢献活動のご報告です。2026年8月、今治市内の中学校にお招きいただき、部活動の子どもたちに健康教室を行ってきました。

顧問の先生からいただいたご相談は2つ。姿勢とパフォーマンスの関係を子どもたちに伝えてほしいこと。そして、部員の股関節が硬いのを何とかしたいことでした。当日集まってくれたのは、バスケットボール、ミニバスケット、キックボクシング、ソフトテニスと、種目の違う6名の子どもたち。ペアでの体感、一人ずつの体のチェック、その子に合ったトレーニング、練習前後のセルフケアまでを1時間ほどで行いました。地域の皆さまに支えられて開院から21年。これからも、当院にできることを少しずつ続けてまいります。

この記事の要点

・ケガをしやすい体の使い方は、姿勢と深く関わっている
・足の向きをそろえるだけで、踏ん張る力は変わることがある
・体幹は「腹筋の強さ」ではなく、体の軸に乗れているかどうか
・腿を上げたときに腰が曲がるのは、支える筋肉が使えていないサイン
・同じ「腰が曲がる」でも、前側が弱い場合と後ろ側が弱い場合で中身が違う
・体の使い方には一人ひとり特性があり、全員に同じ運動が合うとは限らない
種目が違っても、体の使い方という土台は同じ
・当院は開院21年、地域への感謝として健康教室の開催や学校への寄付を続けている

この記事を書いた人

星野 泰隆(ほしの やすたか) 星野鍼灸接骨院 院長

星野鍼灸接骨院 院長 星野泰隆

愛媛県今治市にて、星野鍼灸接骨院を開院。鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師の4つの国家資格を保有する治療家です。20年以上の臨床経験で、延べ20万人以上の患者さんの体と向き合ってきました。

2013年には保険診療から自費治療へ完全移行し、慢性的な肩こり・腰痛・自律神経の不調など、保険の範囲では対応しきれない不調に対する全身の治療を行っています。地域の方の健康に役立てていただくため、院の内外で健康教室も定期的に開催しています。

こんにちは、今治市上徳の星野鍼灸接骨院、院長の星野です。

今回は、当院が行った地域貢献活動のご報告です。

体育館で中学生に姿勢の話をする星野鍼灸接骨院の院長

顧問の先生からいただいた、2つのご相談

当院に通ってくださっている中学校の先生から、部活動の生徒さんを見てほしい、というお話をいただきました。

ご相談は2つありました。

ひとつは、姿勢とパフォーマンスの関係を子どもたちに伝えてほしいということ。もうひとつは、部員のみんなの股関節が硬いので、そこを何とかしたいということでした。

夏休みの練習日にお時間をいただき、体育館で1時間ほどの健康教室を行いました。当院からは、スタッフと2人でおうかがいしています。

種目の違う子どもたちが、6人集まってくれました

集まってくれたのは6名。ところが、みんなが同じ競技をしているわけでも、同じ学校でもありませんでした。

・中学校のバスケットボール部の2名
・ミニバスケットをしている小学6年生
・キックボクシングをしている高校3年生
・当日、雨で外の練習ができなくなったソフトテニス部の男子2名

小学生と高校生は、この中学校の生徒さんではありません。声をかけていただいて、一緒に参加してくれました。

はじめは4名の予定でしたが、当日の朝に先生から「雨なので2人参加させてもらえませんか」とご連絡をいただき、6名になりました。

競技がこれだけ違うと、教える内容も分けたほうがいいのでは、と思われるかもしれません。

ですが、この日お伝えしたことは全員に共通する内容でした。種目が違っても、体の使い方という土台は同じだからです。跳ぶ、止まる、踏ん張る、方向を変える。どの競技でも、その土台の上で動いています。

ケガをしやすい子と、しにくい子。その差はどこにあるのか

はじめに、子どもたちにこんな質問をしました。

「ケガをしやすい子って、どんな子だと思いますか?」

答えはひとつではありません。ただ、この日いちばんお伝えしたかったのは、体が歪んでいると、体の使い方そのものが変わってしまうということでした。

体が歪むと、力を抜いても崩れない「楽な姿勢」が取りにくくなります。

楽な姿勢が取れないと、体は無意識に踏ん張ります。踏ん張り続ければ筋肉は硬くなり、血の流れも悪くなります。そこに競技の全力の動きが加わると、体には無理がかかりやすくなります。

足の向きをそろえるだけで、踏ん張る力は変わります

言葉で説明するより、体で感じてもらったほうが早い。そう考えて、ペアになって押し合ってもらいました。

前後に組んで、相手を押します。倒すためではなく、どれくらい踏ん張れるかを確かめる程度の力です。

1回目は、足の向きは気にせずそのままで。
2回目は、両足の向きをまっすぐ平行にそろえて、同じことをやってもらいました。

「さっきより力が入りやすかった」という子がいました。一方で「あまり変わらなかった」という子もいました。感じ方には個人差があります。

足が外に開いていると、重心は後ろに残りやすくなります。逆に内に入りすぎると、前に倒れやすくなります。

上半身を意識しなくても、足の向きひとつで踏ん張り方は変わります。楽な姿勢とは、無理をしなくても力が入る姿勢のことです。

体幹は「腹筋の強さ」ではありません

一人ずつ寝てもらい体の状態を確認している様子

体幹を鍛えると聞くと、腹筋の回数を思い浮かべる方が多いかもしれません。

ですが当院では、体幹を「体の軸に乗れているかどうか」と考えています。

確かめ方は簡単です。まっすぐ立った状態で、片方の腿を上げてもらいます。

このとき腰がまっすぐのままなら、軸に乗れています。腰が曲がって丸くなってしまうなら、上半身を支える筋肉がうまく使えていないサインです。

先生が気にされていた「しゃがめない」「腿を上げると腰が曲がる」も、たどっていくと同じところにつながっていました。

同じ「腰が曲がる」でも、中身は違います

体を前から支える筋肉と、後ろから支える筋肉があります。

前側が弱いと、前から引っ張って支えることができないので、腰が曲がります。

後ろ側が弱いと、脚を上げたときに支えきれず、体が後ろに倒れてしまいます。

どちらも見た目は同じ「腰が曲がる」ですが、原因は逆です。ですから、その子に渡すトレーニングも変わってきます。

ご自宅でも確かめられます
・まっすぐ立って、片方の腿を上げてみる
・腰がまっすぐのままか、曲がって丸くなるかを見る
・左右でやってみて、差があるかも見てみる
一人ずつ体を見て、その子に合ったものを渡しました

立ち姿と歩き方を見ると、その子が体をどう使っているかが見えてきます。

体の使い方には特性があって、右と左で動きやすい方向が違います。縦の動きが得意な側と、横の動きが得意な側がある。その組み合わせは人それぞれです。

また、体が伸びるときに力が入りやすい人と、曲げるときに力が入りやすい人がいます。

一人ずつ確かめて、前側が弱い子には前側の、後ろ側が弱い子には後ろ側のトレーニングをお伝えしました。

お伝えしたのは、それぞれ1つずつです。たくさん覚えても、どれが自分に必要だったのか分からなくなってしまいますから。

股関節のトレーニングは、全員で

股関節のトレーニングを実演する星野鍼灸接骨院の院長

先生からご相談いただいた股関節については、全員共通のトレーニングを行いました。

腕立て伏せの姿勢から、手の横に足を持ってくる。それを左右交互に繰り返す運動です。

体育館で股関節のトレーニングに取り組む中学生たち

やってみると、やはりみんな硬い。体が横にぶれてしまう子もいました。

はじめは5回くらいから。慣れてきたら少しずつ増やして、最終的に50回を目標にとお伝えしました。

きつい運動ですので、フォームが崩れてしまったらそこで終わりにしてください、とも添えています。無理をして続けても、狙ったところには効きませんし、痛みが出ることもあるからです。

練習の前と後に、体の軸をリセットする

最後にお伝えしたのが、体の軸を整えるセルフケアです。

運動をすれば、どうしても体の使い方に左右の差が出ます。それをそのままにせず、リセットしてから終わる

腕を前後に振る、左右に振る、肘を曲げて回す。この中から、その子の特性に合った振り方をお伝えしました。

練習の前と後に行ってもらうと、体が整いやすくなります。道具もいらず、その場ですぐできるものです。

健康教室のあとに感想を書く中学生たち

参加してくれた子どもたちの感想

終わったあとに、感想を書いてもらいました。お名前は伏せて、いくつか紹介させていただきます。

姿勢をよくする体操を、練習前と練習後にしていきたいです。家でも習ったことをたくさんしていきたいです。自分の体についてたくさん知れてよかったです。(小学生)

今日はたくさん体のことについて学ぶことができました。自分の体の特性を知ることができたので、これから生かしたいと思います。運動前後のゆがみ直しや股関節のストレッチを、これからもしたいと思います。(中学生)

今日は自分の体の状態を知り、自分に合ったエクササイズや股関節のストレッチを学びました。今後、自分がするスポーツなどに学んだ事を生かしていきたいです。(高校生)

普段使ってない場所をつかうことができました。(中学生)

書いてくれた子の多くが、練習の前と後にやるセルフケアを続けたいと書いていました。1時間の中でいちばん残ったのが、そこだったようです。

顧問の先生からも、感想をいただきました。

体の中で使ってないところがたくさんあることに気づきました。部活の生徒を見てもらいましたが、楽しみながら体のことに気づく体験活動で、非常に面白く勉強になりました。ここで学んだことを継続させていくことが、私の役割だと思います。(顧問の先生)

こちらこそ、ありがとうございました。

ケガをしてから治すのではなく

当院は接骨院ですので、ケガをしたあとの体を診るのが本業です。

ですが、本当はケガをしないほうがいい。

子どもたちの体はこれから伸びていきます。自分の体の使い方を知るのが早ければ早いほど、その先の何年かが変わってきます。

全員に同じ運動をさせるのではなく、一人ずつ見て、その子に必要なものを1つ渡す。時間はかかりますが、この形が続けやすいと考えています。

これからも、地域の皆さまのために

健康教室を終えてバスケットボール部の生徒たちと記念撮影

おかげさまで、星野鍼灸接骨院は開院から21年が過ぎました。

ここまで続けてこられたのも、地域の皆さんに支えていただいたおかげです。その感謝の気持ちを少しでも形にしたいと、当院では次のような取り組みを続けています。

・院内外での無料の健康教室の開催
市内の幼稚園や学校への寄付
社会福祉協議会への寄付

院の外でも、ご依頼をいただいて講座を行ってきました。

クアハウス今治での腰痛予防講座(2025年12月・70名の方にご参加いただきました)
愛らんど今治での腰痛解消講座(2025年8月・健康教室13年目の開催です)
今治ケーブルテレビのニュースでも取り上げていただきました

学校や地域のスポーツ団体、企業や施設などで、体の使い方やケガの予防についてのお話をご希望の場合は、お気軽にご相談ください。詳しくは講演依頼・講師依頼についてのページをご覧ください。

また、お子さんの体のことで気になることがありましたら、遠慮なくお尋ねください。強い痛みやしびれ、脱力などがある場合は、念のため医療機関でも相談しておくと安心です。

派手なことができるわけではありませんが、当院にできることを、一つひとつ続けていきたいと思っています。

これからも地域の皆さまのお役に立てるよう、当院のできることを少しずつ続けてまいります。

お大事になさってください。

(鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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