肩こりで腕が上がらない|五十肩との関係と、背骨・肩甲骨から考える

正常な肩関節と四十肩・五十肩で滑液包が炎症し関節包が縮んだ状態を比較した解説イラスト

「肩がこりやすくて、最近腕を上げると痛みが出るようになった…」
「不意に腕を動かすと肩が痛んで、仕事に集中できない…」
「以前に手が痺れたことがあるから、また同じようにならないか心配…」

今治市にお住まいの方で、こんな肩こりでのお悩み、ありませんか?

肩こりがひどくなって腕が上がりにくくなる方、少なくありません。

当院にも、「肩こりが気になっていたら、いつの間にか腕が上がらなくなった」というご相談をいただくことがあります。

この記事では、首のヘルニアと肩こりがある方が五十肩の状態になったときの背景と、アイロン体操の正しいやり方、当院での対応をお伝えします。

五十肩には複数の背景が重なっていることがあります。

肩だけの問題ではなく、背骨の歪みや肩甲骨の動作不良が関係していることが多い、と私は考えています。

四十肩・五十肩の痛みで腕が上がらない時の治し方|今治市 星野鍼灸接骨院

今回のテーマ

今回のテーマは、首にヘルニアがあり、以前から肩がこりやすい方が、腕を上げると肩に痛みが出るようになった、というご相談です。

よくあるご相談の流れ

首にヘルニアがあり、以前から肩がこりやすかった。最近になって腕を上げると肩に痛みが出るようになり、だんだんと上がりにくくなってきた、というご相談です。

事務作業などで同じ姿勢が続くと肩こりを感じ、不意に腕を上げると肩が痛みます。仕事の内容によっては、痛みが出たり、腕を上げる動作があまりできなかったりします。

困りごと

不意に動かすと痛む時があるので、急な痛みでギクっとなってしまう。仕事に集中できないことに困っている、というお話です。

不安や焦り

肩こりがひどくなってきて、以前に手が痺れることがあったため、同じようにならないか心配されています。

これまでの対処

簡単なストレッチをしたり、時々病院でみてもらったりして、薬で一時的に肩周りや背中の筋肉の緊張を和らげている、という方がいらっしゃいます。

また、病院でアイロン体操(振り子体操)を教わったものの、パンフレットを見ても口頭で説明されてもやり方がよく分からず、自宅で試しても手ごたえを感じられなかった、という方もいらっしゃいます。

一時的に症状は和らいでも、作業を始めるとまた痛みがぶり返し、仕事を進めると肩こりがひどくなる、という状態が続いているケースです。

当院で確認していること

当院では、首の背骨と肩関節の炎症から、五十肩の状態になっていないかを確認します。

検査で確認する背景

検査では、背骨の歪みからくる肩甲骨の動作不良が背景にあることが多い、と私は考えています。

背骨の歪みがあると首を上に向けにくくなり、腕への神経に影響することがある、とも考えています。

また、肩関節自体にも五十肩の状態があると動かしづらく、動かさないことで余計に上がりにくくなっていることがあります。

五十肩の背景にある3つのこと

肩こりから腕が上がらなくなる方には、共通した流れがあると私は考えています。

五十肩の背景を、私は大きく3つに分けて見ています。

1. 作業姿勢の偏りが背骨を歪ませる

事務作業で同じ姿勢が続くと、作業する姿勢に偏りが生じます。その結果、背骨が歪み、肩甲骨周りの筋肉に緊張が起こっていく、と私は考えています。

腕を上げる動作は、肩甲骨と上腕骨が連動して行いますから、肩甲骨の動きが悪いと腕が上がりにくくなります。

2. 背骨の歪みが首と腕の動きを制限する

背骨が歪むと、首を上に向けにくくなります。これが腕への神経に影響することがあり、肩こりだけでなく腕の動きにも関わってくると、私は考えています。

3. 痛みで動かさないことが負担を大きくする

肩関節自体に五十肩の状態があると、動かすと痛みがあります。しかし、痛みが気になって動かさないでいると、かえって腕の動きが悪くなり、余計に上がりにくくなってしまいます。

特に、五十肩の前兆として腕を外に捻る動作がしづらくなることが多い、というのが私の実感です。

この段階では気づきにくいため、気づいた時には腕が上がらなくなっていることがある、と感じています。

つまり、五十肩に向き合うには、この3つすべてに目を向ける必要がある、と私は考えています。

病院で指導されるアイロン体操と、その役割

病院では、五十肩の治療として「アイロン体操(振り子体操)」を指導されることがあります。

この体操は、3つ目の「肩関節の動きの問題」に目を向けた体操です。

アイロン体操の目的

アイロン体操は、力を入れずに腕を動かすことで、肩関節の可動域を広げることを目的に行います。

痛みで動かさなくなった肩関節を、無理なく動かすことができる体操です。

続けても変化を感じにくいことがある理由

病院でアイロン体操を教わって3ヶ月続けても、変化を感じられなかったという方もいらっしゃいます。

その理由は大きく2つあると、私は考えています。

理由1:やり方が分かりにくく、違う方法で行ってしまう

病院のパンフレットや口頭での説明だけでは、どうしても細かいコツが伝わりにくいものです。

たとえば、ペットボトルやダンベルを持って、腕を振るというやり方になってしまう方もいらっしゃいます。

これだと、腕に力が入ってしまい、肩関節に余計な負担がかかることがあります。

理由2:アイロン体操が向き合うのは肩関節の動きだけ

もう1つの理由です。

アイロン体操は、肩関節の可動域を広げることを目的とした体操で、背骨の歪みや肩甲骨の動作不良に向き合うものではありません。

先ほどお話しした3つのことを思い出してください:

1. 背骨の歪み → アイロン体操では扱えない部分
2. 背骨の歪みによる神経への影響 → アイロン体操では扱えない部分
3. 肩関節の動きが悪い → アイロン体操が向いている部分

つまり、アイロン体操は3つのうち、1つに向き合う体操です。

背骨の歪みと肩甲骨の動作不良が背景にある場合は、アイロン体操だけでは変化を感じにくいことがある、と私は考えています。

当院でお伝えしている正しいアイロン体操

とはいえ、アイロン体操は肩関節の動きに向き合うための大切な体操です。

当院では、正しいやり方を詳しくお伝えしています。

正しいやり方のコツ

アイロン体操のコツは、腕を振るのではなく、体を動かして腕を振り子のように動かすことです。

準備

500mlのペットボトルに水を入れたものか、軽めのダンベル(0.5kgから1kg程度)を用意します。

椅子やテーブルに手をついて、体を前に倒します。

痛い方の腕にペットボトルを持って、力を抜いてダラリと下げます。

体を前後に揺らす

ここが最も重要なポイントです。

体を前後にゆっくり揺らします。

この時、腕は力を入れず、体の動きに任せて自然と前後に振り子のように動かします。

腕自体を振ろうとせず、体の揺れで腕が勝手に動くのを利用します。

回数と頻度

前後に10回揺らします。これを1日3セット行います。

朝・昼・夕方など、時間を分けて行います。

応用編

慣れてきたら、前後だけでなく、左右や円を描くように体を動かすこともできます。いろんな方向に動かすことで、肩関節の可動域を広げることを目指します。

重要なポイント

・腕に力を入れないこと。体の動きで自然に腕が動くのを利用します
・痛みが強い場合は、揺れを小さくして無理せず行います
・ペットボトルの重さは、腕が自然に振り子のように動く程度にしてください

当院での施術内容

当院では、アイロン体操の正しいやり方をお伝えするとともに、次のような施術を行っています。

肩甲骨の間の背骨を整える

肩甲骨の間の背骨が、特に傾いたまま固まっていることがあります。その場合は、背骨を整えていきます。

これにより、1つ目と2つ目(背骨の歪みと神経への影響)に目を向けます。

骨盤と肩甲骨周りの筋肉を整える

腕を捻る動作がしづらくなっているときは、その背景にある骨盤を整えます。さらに、肩甲骨周りの筋肉や、関連する腰の筋肉が動きやすくなるように整えていきます。

これにより、肩甲骨の動作不良に目を向けます。

施術とアイロン体操の組み合わせ

背骨の歪みと肩甲骨の動作不良を整えたうえで、正しいアイロン体操を毎日続けていただくようお伝えしています。

つまり、3つすべてに目を向けることを大切にしています。

施術の進め方

初期の進め方

姿勢の歪みと動作の左右差が大きいときは、それぞれの歪みや動きを整えるために、はじめは2週間に1回ほどの間隔でお越しいただくことがあります。

その後の進め方

首と腕が捻りやすくなると、腕を上に上げやすくなると、私は考えています。

正しいアイロン体操を自宅で続けていただくことも、施術の状態を保つうえで大切にしています。

その後は、状態を見ながら、3週間、4週間と少しずつ間隔を空けていきます。

同じお悩みの方からも、嬉しい感想をいただいています。

まとめ:五十肩に向き合うために大切なこと

肩こりで腕が上がりにくいのはよくある症状ですが、背骨が歪むと神経の流れが悪くなる場合がある、と私は考えています。

この記事のポイントは次のとおりです。

・五十肩の背景には3つのことがある: 背骨の歪み、肩甲骨の動作不良、肩関節の動きの問題
・アイロン体操は肩関節の動きに向き合う体操: 背骨の歪みや肩甲骨の動作不良には、別の対応が必要
・正しいアイロン体操のやり方: 腕を振るのではなく、体を動かして腕を振り子のように動かすことが大切
・パンフレットや口頭だけでは分かりにくい: セルフケアは、正しいやり方を理解して行うことが大切
・3つすべてに目を向けることが大切: 背骨の歪みを整え、肩甲骨の動作不良を整え、肩関節の可動域を広げることを目指す
・早めの対処が大切: 五十肩の前兆は分かりにくいですが、腕を外に捻る動作がしづらくなることが多い

今回ご紹介したアイロン体操の正しいやり方を、まずは2週間続けてみてください。

もし2週間続けても痛みが2〜3割ほども軽くならない場合は、背骨の歪みや肩甲骨の動作不良が背景にあるのかもしれません、と私は考えています。その場合は、一度ご相談ください。

当院では、背骨の歪みを整え、肩甲骨の動作不良を整える施術を行っています。仕事や日常生活に支障が出ている場合は、当院までご相談ください。現在の状態を把握するためにも、早めにご相談いただくのがおすすめです。

受診の目安

腕の痛みに加えて、以前のように手の痺れが出てきたときや、仕事や日常生活に支障が出ているときは、早めにご相談ください。

症状によっては、医師の診察が必要な場合があります。気になる症状があるときは、まず医療機関にご相談ください。

(はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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