腰痛といえば椎間板ヘルニアというイメージがあるくらい有名で、原因の特定できる腰痛で一番多く、約3割を占めるというデータがあります。
当院にご来院の腰痛患者さんの中にも、病院でヘルニアと診断された方は多くいらっしゃいます。
ヘルニアでお悩みの方には、座った後に腰が伸びにくくなる、立ち上がったときにいつも腰が痛くてすぐに伸ばせない方が多いです。
今回のブログでは、椎間板ヘルニアではどんな症状があるのか、痛みに対してどういった対処法がいいのかというのをまとめてみました。
特に、ヘルニアで痛くて腰がなかなか伸ばせないという方のお役に立てると思いますので、ぜひご覧ください。
腰が痛む|椎間板ヘルニアの症状は?
椎間板ヘルニアでお悩みの方は、次のような症状を訴えることが多いです。
・腰やお尻の痛みがある
・足に痺れや痛みが出る
・腰や足に力が入りにくくなる
・痛みをかばうため、腰を曲げる姿勢を取る
といった腰の痛みだけでなく、足の痺れや痛み、姿勢の変化が出ることもあります。
こういった症状で病院に行きレントゲンを撮るとヘルニアが見つかり、痛みの原因とされていました。
ところが、最近の研究では8割以上の人にヘルニアがあるということがわかってきており、腰痛とヘルニアの因果関係はないと言われています。
参考に、国際腰痛学会で発表され医学会のノーベル賞とも言われる『ボルボ賞』を受賞している論文を載せておきます。
—引用—
「椎間板ヘルニア=痛みではない」椎間板ヘルニア受賞論文
★腰痛患者と年齢、性別、職業などが一致する46人の健康な被験者の腰椎椎間板を比較した結果椎間板ヘルニアは76%の症例で確認され、椎間板の変性は85%で確認されました。
出典:http://1.usa.gov/iN3oKG
—引用ここまで—
要約して内容をお伝えすると、
・腰痛のない健康な人の76%に、椎間板ヘルニアがある。
・腰痛のない健康な人の85%に、椎間板や背骨の変形がある。
・発見された椎間板ヘルニアの割合は、腰痛のある人と、腰痛のない健康な人では差はなかった。
という研究結果です。
こういった研究により、ヘルニアで腰やお尻が痛む、足に痺れがある、腰が伸ばせないなどの症状は、椎間板の変性が原因ではなく、同じ姿勢や動作が続くことによる筋肉や関節の緊張が原因であると言われるようになりました。
ヘルニアで腰が痛む時は温める?それとも冷やす?
腰に痛みがあるときに「温めたほうがいい」「冷やして炎症をとったほうがいい」どちらもよく言われることです。
病院でヘルニアがあると言われ、腰に痛みが出ているときに湿布を処方されることが多くみられます。
湿布を処方されるので冷やすほうがいいのか?と思われがちですが、湿布には温湿布と冷湿布があります。
本当はどちらが腰痛の時に効果があるのでしょうか?
実は病院で出される湿布には、消炎鎮痛剤が入っているため、患部を冷やす目的というより、薬の成分で痛みを解消する目的があります。
温湿布と冷湿布どちらも消炎鎮痛剤の成分は同じで、大きくは次のような違いだけです。
・冷たく感じるハッカの成分が入っている=冷湿布
・暖かく感じる唐辛子の成分が入っている=温湿布
ですので、ご自身が貼って違和感の少ない方の湿布を選ぶことがいいです。
また、先の項目でもお伝えしましたように、ヘルニアで腰が痛むというのは椎間板の変性が原因ではなく、同じ姿勢や動作が続くことによる筋肉や関節の緊張が原因です。
こういった場合で実際に温めたり冷やす場合には、筋肉の緊張をほぐすために体温以上のもので温めてあげることをおすすめします。
例えばカイロでもいいですし、シャワーやお風呂で温めてあげることです。
お風呂上がりにヘルニアの症状が楽になるという方が多いのも、こういった理由があります。
ヘルニアで腰が痛くて伸ばせない時の対処法
腰が痛くて伸ばせない時の原因は、腰を曲げる姿勢が続き、曲げる筋肉の緊張が続くために腰を伸ばしにくくなることです。
筋肉が硬くなるのを防ぐため、腰を曲げ伸ばしする筋肉の運動をし動きやすくすることがポイントになります。
今回は腰の負担が少ない、寝てできる運動を二つお伝えします。
一つ目はヒップリフト運動です。
腰の筋肉だけでなく腹筋やお尻や太ももの筋肉も緊張しているため、それぞれを一度に動かす運動が効果的です。
・あお向けになって、膝を90度に立てます
・お尻を胸の方に引き上げるように息を吐きながらお尻を上げていきます
・尾骨、骨盤、背骨という感じで順番にあげていきます
・膝と身体のラインが一直線になったところで止めます
・今度は息を吸いながら、背中、骨盤、尾骨とゆっくり下ろします
ヒップリフト運動はお尻を少しずつ上げていき、痛みで上がらない場合などは無理せずできる範囲で行なってみてください。
もう一つは、膝を抱えるアルマジロ運動です。
腰を曲げる筋肉が硬くなり動きにくくなっていますので、体を丸めて背中〜腰〜お尻の筋肉を動かす運動がおすすめです。
・仰向けに寝たまま体育座りのように両足を抱えて、体を丸くする。
・その状態で膝を胸に近づけるように10回動かす。
・足首を交差して、同じように膝を抱え胸に近づけるように10回動かす。
・足首を反対にして、また同じように膝を抱え胸に近づけるように10回動かす。
全部で30回抱えるように足を動かすことで、腰から背中の筋肉が緩むので起き上がる時に楽に起きられるようになります。
少しずつ体を動かすことで腰が伸ばしにくくなっているのも改善してきます。
それぞれの運動は、無理せずできる範囲で行ってみてください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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