冷房で肩こりが悪化?東洋医学で見るクーラー病の3つのタイプと対処法

オフィスの冷房で肩がガチガチになったり、エアコンの効いた部屋にいると肩こりがひどくなったり…そんな経験はありませんか?

「外は暑いのに、室内では肩が冷えてこわばる」
「冷房の効いた部屋にいると肩こりと頭痛がする」
「エアコンをつけた部屋で寝ると、朝起きたときに肩がパンパン」

実は、私の治療院にも「冷房のせいで体調が悪くなる」という方がたくさんいらっしゃいます。

でも安心してください。これらの症状は「クーラー病」と呼ばれる現代病とも言われる不調で、自律神経の乱れが大きく関わっています。適切な対策を取ることで改善できます。

特に冷房による急激な温度変化は、自律神経のバランスを崩し、血管の収縮や筋肉の緊張を引き起こします。

これが肩こりの主な原因となっているのです。

このブログでは、冷房・クーラーで自律神経や肩こりが悪化する原因と、対処法についてまとめました。

ぜひ最後までご覧ください。

※動画は現在編集中です。もう少しお待ちください。

クーラー病による肩こりの原因|自律神経の乱れがもたらす影響

クーラー病による肩こりの主な原因は、急激な温度変化と長時間の冷房環境にあります。

外気温と室温の差が大きいと、体温調節をする自律神経に負担がかかってしまいます。

特に温度差が5度以上になると、交感神経が過度に働いて血管が収縮し、筋肉が緊張状態になります。

また、冷房による冷えで血管が収縮すると、筋肉への血流が悪くなります。

特に首や肩の筋肉で血行不良が起こりやすく、これが肩こりの原因となります。

デスクワークの方は特に、冷房の効いた室内で長時間同じ姿勢を続けることで、筋肉の緊張と血行不良が同時に起こりやすく、症状を悪化させる要因になっています。

東洋医学では、このような冷えによる不調を「寒邪(かんじゃ)」が体に侵入することで起こると考えます。

体を温める力が不足している状態で、血の流れが悪くなることで様々な症状が現れるのです。

このような体の冷えを取ることで症状は緩和されます。今回は、その方法をお伝えします。

クーラー病になりやすい人の特徴|東洋医学から見た3つのタイプ

東洋医学では、クーラー病は「寒邪(かんじゃ)」が体に侵入することで起こる不調と考えます。

体質によって寒邪への抵抗力が異なるため、大きく3つのタイプに分けることができます。

冷えタイプ(陽虚・体を温める力の不足)体を温める力が弱い体質の方です。

手足が冷たい、顔色が青白い、疲れやすい、夏でも温かい飲み物を好むなどの特徴があります。

このタイプは、わずかな冷房でも体の芯から冷えてしまい、血流が悪くなって肩こりが起こりやすくなります。

朝起きるのが苦手、腰や膝が冷えやすい、夜中にトイレに起きることが多いという方も、このタイプに当てはまることが多いです。

疲れタイプ(気虚・エネルギー不足)生命エネルギーである「気」が不足している体質です。

慢性的な疲労感、息切れしやすい、風邪をひきやすい、声に力がない、食欲がないなどの特徴があります。

エネルギー不足により体温調節機能が低下し、冷房の刺激に対応できずに肩こりが発症しやすくなります。

デスクワークで一日中座っている、運動不足、ストレスが多いという方は、このタイプになりやすい傾向があります。

巡りが悪いタイプ(血瘀・血の巡りが悪いタイプ)血液やリンパの流れが滞りやすい体質です。

もともと肩こりや頭痛持ち、目の下にクマができやすい、シミやあざができやすい、月経時に塊が出るなどの特徴があります。

もともと巡りが悪いところに冷房の冷えが加わることで、さらに血行が悪化し、肩こりが慢性化しやすくなります。

同じ姿勢を長時間続ける、運動習慣がない、冷たいものを好んで飲食するという方は、このタイプの傾向が強くなります。

これらのタイプは単独ではなく、複数が重なっている場合も多くあります。

自分のタイプを知ることで、より効果的な対策を選ぶことができます。

クーラー病の肩こり対策|今すぐできる3つの方法

クーラー病による肩こりを改善する、自律神経を整える3つの方法をご紹介します。

1. 冷えを改善する効果的な指マッサージ(気虚タイプ・巡りが悪いタイプに効果的)

手足の指先をマッサージすることで手足の血行が改善し、自律神経の働きも整えてくれる効果が期待できます。

東洋医学では、この方法は特に「気虚タイプ」と「巡りが悪いタイプ」の方に効果的とされています。

それは、手足の指先で爪の付け根にある「井穴(せいけつ)」というツボです。

「井」には「気が湧き出る場所」という意味があり、ここを刺激することで気のエネルギーを補充できます。

手足の指先は、全身いわゆる五臓六腑とつながっていて、この部分をマッサージすることで手足だけでなく自律神経の働きにも影響があると言われています。

それではやり方をお伝えします。

指先の爪の付け根をつまんで、軽くひねるようにマッサージを行います。

指先をつまむ強さは、マッサージした時に少し痛気持ちがいいくらいの強さでつまんでください。

これを、手足の全部の指に行います。

マッサージ回数は、指一本につき10回から20回くらいひねる感じです。

強くひねるというよりは、つまんだ指でコロコロ転がすようなイメージで行ってみてください。

2. クーラー病の肩こりストレッチ|肩甲骨すいすい体操(巡りが悪いタイプに効果的)

この体操は、特に「巡りが悪いタイプ」の方に効果的です。

肩甲骨周りの筋肉を動かすことで、滞っていた血流を改善し、肩こりの原因となる老廃物を流してくれます。

肩甲骨すいすい体操

① 手を肩の高さにまっすぐ前に出します
② 手を伸ばし肩をすくめるように肩甲骨を前に出します③ 精一杯前に出したら、今度は肘を後ろに引いてきます
④ 肩の高さよりも肘が下がらないよう、肩甲骨を寄せます⑤ ①~④を10回繰り返します

⑥ 手を真上にあげます(できれば耳よりも後ろ)
⑦ 真上に肩甲骨を持ち上げるように上に伸ばします⑧ 精一杯上にあげたら、今度は肘を下に下げます
⑨ 体の後ろで肩甲骨を寄せるように肘を引き付けます⑩ ⑥~⑨を10回繰り返します

それぞれ10回を目標にして、ゆっくりと繰り返しやってみてください。

3. 生活習慣の見直し(冷えタイプに効果的)

以下の生活習慣の改善は、特に「冷えタイプ」の方に効果的です。

体を温める力(陽気)を補い、冷房による冷えから体を守ります。

◉温度設定を見直す
室温は26-28度に設定し、外気温との差を5度以内に抑えましょう。

扇風機やサーキュレーターを使って空気を循環させることで、設定温度を下げすぎずに快適に過ごせます。

◉「3つの首」を温める
首、手首、足首の「3つの首」を冷やさないよう、カーディガンやストール、レッグウォーマーなどで調整してください。

これらの部位には太い血管が通っているため、温めることで全身の血行が改善されます。

◉体を温める食事
ショウガ、ニンニク、ネギなどの薬味や、根菜類を積極的に摂取しましょう。

冷たい飲み物や食べ物は控えめにして、常温や温かいものを選ぶことで体の芯から温まります。

これらの方法は職場や自宅でも簡単にできるので、ぜひ毎日の習慣にしてください。

効果には個人差がありますが、継続することで改善が期待できます。

予防と注意点

クーラー病を予防するためには、急激な温度変化を避けることが重要です。

特に気をつけたいのが、冷房の効いた室内と暑い屋外を頻繁に行き来することです。

外出時はカーディガンなどを持参し、室内では上着を着用して体温調節をしましょう。

また、冷房の風が直接体に当たらないよう、座る位置を工夫することも大切です。

どうしても風が当たる場合は、風向きを調整したり、小さな扇風機で風の流れを変えたりしてみてください。

日頃から適度な運動や入浴で血行を促進し、体を温める習慣を心がけることで、クーラー病になりにくい体づくりができます。

ただし、症状が重い場合や長期間続く場合は無理をせず、早めに専門家にご相談ください。

我慢していると症状が慢性化してしまう可能性があります。

まとめます。

今回は、クーラー病による肩こりの原因と対策についてお伝えしました。

冷房による急激な温度変化で自律神経が乱れ、血管が収縮して筋肉が緊張することで肩こりが悪化します。

特にデスクワークの方は、冷房の効いた室内で長時間同じ姿勢を続けることで、症状がさらに悪化しやすくなります。

指マッサージと肩甲骨すいすい体操、そして生活習慣の見直しを行うことで、血行が改善され自律神経のバランスが整い、クーラー病による肩こりが軽減しやすくなります。

体質や生活習慣など個人差もありますので、今回の方法を1週間ほど続けてみてください。

今回の対処法を行っても、症状が改善しない場合は、自律神経の乱れが深刻だったり、筋肉の緊張が慢性化していたりする場合もあります。

その際は、お早めに当院までご相談ください。

(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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