「夏になると、なんだか食欲がわかない…」
「暑さで疲れているのに、食べたいものが思い浮かばない…」
「冷房の効いた部屋と外の温度差で、胃腸の調子がすぐれない…」
こんなお悩み、ありませんか?
夏バテによる食欲不振は、多くの方が経験する症状です。
実は私の治療院にも、7月に入ってから「食欲がなくて体がだるい」「食べる気力がない」というご相談で来院される方が増えています。
特に今年は例年以上に暑く、冷房と外気温の差で自律神経が乱れやすい環境が続いています。
でも大丈夫です。
今回ご紹介する方法を実践していただければ、食欲を自然に取り戻すことができます。
※動画は現在編集中です。もう少しお待ちください。
夏バテで食欲不振になりやすい人のチェックと原因
食欲不振になりやすい人のチェックリスト
まずは、夏バテで食欲不振になりやすい方の特徴をチェックしてみましょう。
【セルフチェック項目】
・冷房の効いた場所に長時間いることが多い
・冷たい飲み物や食べ物を頻繁に摂る
・睡眠不足や生活リズムが不規則
・日常的にストレスを抱えている
・普段から猫背や前かがみの姿勢が多い
・水分補給を忘れがち
・デスクワークで座りっぱなしの時間が長い
・エアコンの設定温度を25度以下にしている
3つ以上当てはまる方は、夏バテによる食欲不振のリスクが高い状態です。
【ツボで改善できる夏バテ食欲不振の原因】
西洋医学的な観点から見た原因夏バテによる食欲不振は、主に3つのメカニズムで起こります。
自律神経の乱れ
冷房の効いた室内と暑い屋外を行き来することで、体温調節をする自律神経が疲労します。
自律神経は消化機能もコントロールしているため、乱れると胃腸の働きが低下し、食欲減退につながります。
体温調節のために1日に何度も自律神経の切り替えを行うため、まるで軽いジョギングを続けているような状態が続きます。
これが食欲に直接影響を与えるのです。
脱水による消化機能の低下
暑さで汗をかくことで体内の水分が不足すると、血液がドロドロになり、胃腸への血流が低下します。
その結果、消化液の分泌が減り、食欲がわかなくなります。
特に体重の2%以上の水分が失われると、消化機能が著しく低下することが医学的に証明されています。
体のエネルギー消耗
暑さに対抗するために体は多くのエネルギーを消費します。
そのため疲労が蓄積し、消化にエネルギーを回す余裕がなくなってしまいます。
東洋医学的な観点から見た原因
東洋医学では、夏バテによる食欲不振を「暑さ」と「湿気」による影響と考えます。
暑さの影響
体の「気」を消耗させ、全身のエネルギー循環を低下させます。
これにより消化器系の働きが弱くなります。
湿気の影響
「胃腸」の働きを妨げます。
西洋医学でいう消化器系に相当し、食欲や消化吸収を担っています。
冷たいものを摂りすぎることで「胃腸」が弱くなり、消化力が低下するとも考えられています。
【姿勢が食欲不振に与える影響】
猫背による胃腸圧迫
前かがみの姿勢が続くと、胃や腸が物理的に圧迫され、消化機能が低下します。
呼吸の浅さ
姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、副交感神経の働きが低下して消化機能に悪影響を与えます。
血流の悪化
丸くなった姿勢は内臓への血流を低下させ、消化に必要な酸素や栄養の供給を妨げます。
注意すべき症状の段階と見極めポイント
【軽度の症状(セルフケアで対応可能)】
食欲の軽度低下
食事の時間になっても空腹感がない、好きな食べ物に興味がわかない、食べる量が普段の7-8割程度に減少するなどの症状があります。
軽度の体調変化
少し体がだるい、朝の目覚めがすっきりしない、午後に軽い眠気を感じるといった変化も見られます。
【中度の症状(注意が必要)】
食欲の明らかな低下
食べ物を見ると気持ち悪くなることがある、食べる量が普段の半分以下になる、水分も摂りたくない時があるなど、明らかな食欲不振の症状が現れます。
体調の悪化
体重が1週間で1-2kg減少、日中の倦怠感が強い、集中力の低下が目立つといった身体的な影響も出てきます。
【重度の症状(専門治療が必要)】
危険な兆候
水分も受け付けない、めまいや立ちくらみが頻繁に起こる、体重が短期間で3kg以上減少する、嘔吐や下痢が続く、意識がもうろうとするといった重篤な症状が現れた場合は、熱中症や脱水症状の可能性があります。
重度の症状が出ている場合は、すぐに医療機関を受診してください。
【緊急度の判断基準】
すぐに病院へ行くべき症状
・高熱(38度以上)が続く
・意識障害がある
・激しい嘔吐や下痢
・尿が8時間以上出ない
といった症状は緊急性が高いため、すぐに医療機関を受診してください。
1-2日様子を見て改善しない場合は相談
食事が全く摂れない状態が48時間続く、水分を摂っても吐いてしまう、体重が急激に減少しているといった場合も、専門家への相談を検討しましょう。
今すぐできる3つの改善方法
◉方法1:食欲回復の特効ツボ押し
東洋医学では、特定のツボを刺激することで胃腸の働きを活発にし、食欲を回復させることができます。
ツボで夏バテ食欲不振を改善する方法
消化器系に関連する経絡(エネルギーの通り道)を刺激することで、胃腸の「気」の流れを改善し、消化機能を活性化させます。
①中脘(ちゅうかん):胃腸の司令塔場所:みぞおちとおへその真ん中
押し方:人差し指、中指、薬指の3本で、ゆっくりと息を吐きながら5秒間押す
回数:1日3回、食事の30分前に行う
効果:胃腸の働きを活発にし、食欲を回復させます
②足三里(あしさんり):生命力の源場所:膝のお皿の下から指4本分下がった、すねの外側
押し方:親指でやや強めに円を描くように5秒間押す
回数:左右各10回、朝晩2回
効果:消化機能を高め、全身の気力を回復させます
③内関(ないかん):自律神経の調整役
場所:手首の横じわから指3本分上の中央
押し方:反対の手の親指で、心地よい強さで3秒間押す
回数:左右各15回、気づいた時に
効果:自律神経を整え、胃腸の緊張を和らげます
◉ツボ押しの注意点
避けるべきタイミング
食事直後(30分以内)、入浴直後、飲酒後、発熱時は避けてください。
痛みを感じない程度の心地よい圧力で行います。
「痛気持ちいい」レベルで調整し、強すぎる刺激は逆効果になるため注意が必要です。
◉方法2:食欲を高める姿勢改善
正しい姿勢を保つことで、胃腸への圧迫を解消し、消化機能を向上させることができます。
デスクワーク中の姿勢改善
30分に一度は肩を大きく回し(前後各5回)、首をゆっくり左右に傾けて(各10秒)、深呼吸を3回行い、背筋を伸ばし直すことを心がけてみてください。
◉方法3:食欲回復のための生活習慣改善
水分補給の最適化
常温または温かい飲み物を選び、一度に大量ではなく少量ずつこまめに摂取しましょう。
1日の目安は体重×30-35mlで、起床時にコップ1杯の水を飲むことから始めるのがおすすめです。
氷で冷やしすぎた飲み物、カフェインの摂りすぎ、アルコール、糖分の多いジュースは胃腸に負担をかけるため控えめにしましょう。
食事のタイミングと内容
急に大量の食事を摂ろうとせず、少量ずつ数回に分けて食べることが大切です。
消化の良いお粥やスープなどから始め、冷たいものより温かいものを優先し、1口30回を目安によく噛んで食べましょう。
生姜は消化促進・食欲増進効果があり、梅干しは唾液分泌を促進します。
大根は消化酵素が豊富で、山芋は胃腸を保護する働きがあるため、これらの食材を積極的に取り入れるとよいでしょう。
まとめ
今回は、夏バテによる食欲不振の改善方法についてお伝えしました。
自律神経の乱れと脱水が主な原因となる食欲不振は、特効ツボ(中脘・足三里・内関)で消化機能を活性化し、正しい姿勢で胃腸への圧迫を解消することで改善が期待できます。
また、適切な水分補給と環境調整、消化のいい食事を組み合わせることで、より確実な効果が期待できます。
個人差もありますので、今回の方法を1週間ほど続けてみてください。
もし、ご紹介したセルフケアを続けても改善が見られない場合や、症状が悪化してしまう場合は、一人で悩まずに専門家に相談することをおすすめします。
ただし、水分も受け付けない、めまいや立ちくらみが頻繁、体重が短期間で大幅に減少している場合は、早めに専門家にご相談ください。
体の状態を正確に把握し、あなたに合った改善方法を見つけることが、根本的な解決への近道です。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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