腰痛の方からのご相談で、おしりの痛みと足にかけてのしびれが気になるようになってきた、というお悩みをお聞きすることが多いです。
お尻の痛みや足にかけてのしびれは「坐骨神経痛」で見られる症状で、
・立ち座りでおしりや股関節に痛みがある
・前かがみ、後ろに反った時に痛みやしびれが悪化する
・長時間立ったり座ったりすると痛みが強くなる
といったことがあります。
坐骨神経痛は、姿勢の負担が続くことで腰やお尻や足の筋肉が緊張し、坐骨神経が過敏になったり炎症を起こしたりすることが原因です。
この姿勢の負担を軽減することで、坐骨神経痛が悪化する予防や改善に繋がります。
腰だけでなくおしりの痛みや足のしびれがひどくなってくると辛いですよね。
このブログをご覧いただくと、坐骨神経痛が楽になる座り方やボールを使った簡単なマッサージ方法がわかります。
今回は、坐骨神経痛が悪化する原因と、姿勢の負担を減らし予防や改善につながる坐骨神経痛のマッサージをお伝えします。
ぜひ最後までご覧ください。
坐骨神経痛が悪化する原因とは?マッサージ前に知りたい基礎知識
坐骨神経痛の原因になるのは、同じ姿勢が続くことによる骨や軟骨の変形、もう1つは筋肉の緊張です。
骨や軟骨が変形すると、体が動かしにくくなり筋肉もこわばりやすくなります。
姿勢からの負担は、腰が伸ばしにくくなったり立ちにくくなったりなど、動きにくさや疲れの取れにくさとして出てきますが、どこに負担がかかっているか、ご自身ではなかなかわかりにくいことも多いです。
例えば足を伸ばして背中をもたれて座ると、重心を横で支えるようになるため、背骨に負担がかかり、お腹や腰、お尻の筋肉も緊張します。
この体を支える筋肉の負担を減らすためには、体の重心を縦にすることです。
重心が縦になることにより、背骨に自然と体重が乗るため、お腹や腰、お尻の筋肉が頑張って体を支えなくても楽に座ることができます。
この時のポイントになるのが、足の位置です。
足を膝よりも少し後ろに下げて座ることで重心が縦になるので、無理に腰を伸ばす必要はありません。
足の位置を膝よりも後ろにさげるだけで、自然と楽な姿勢で座ることができます。
詳しい座り方は、別のブログでまとめています。
こちらも合わせてご覧ください。
坐骨神経痛のマッサージは、おしりと太ももをほぐすのが大事
足の位置を下げることで楽に座ることができるのは、太ももの筋肉が座り姿勢に関係しているからです。
座っている時には足を使っていないので、座り姿勢には関係ない感じがしますよね?
太ももの筋肉は骨盤につながっているため、この筋肉が緊張すると背中が丸くなり伸ばしにくくなります。太もも裏の筋肉は、膝を伸ばすと突っ張って緊張します。
立った姿勢で膝を伸ばして前屈するよりも、少し膝を曲げて前屈した方が体が前に倒れますよね。
それと同じです。
座るときに膝を曲げることで筋肉の緊張がゆるみ、楽な姿勢で座ることができるということです。
また、おしりの筋肉は体を前に曲げたり背中を丸たりする際に体を支える筋肉です。
背中が丸くなるとおしりの筋肉が緊張します。
坐骨神経は、おしりの筋肉の中を通っているため、ここが緊張すると坐骨神経痛を起こしやすくなります。
つまり、姿勢の悪化を防ぎ、改善するためには、太ももの裏側とお尻の筋肉をほぐすことが重要です。
これらの筋肉をリラックスさせることで、自然と楽な姿勢を保てるようになります。
失敗しない坐骨神経痛マッサージのやり方
それでは今回は、簡単にできるボールを使ったマッサージのやり方をお伝えします。
ボールは硬式のテニスボールがおすすめです。
ボールを置いて足を軽く振ることによって、筋肉を痛めることなくほぐすことができます。
背中をしっかり背筋を伸ばして軽く足を振るように行うと効果的にほぐすことができます。
解説しながら行いますので、ぜひ一緒にやってみてください。
お尻のツボ押しマッサージ
①座った状態で行います
②ボールは股関節よりも少し後ろを目安に置きます③ボールを敷いた時に、少し動かしてもらいボールが当たって一番気持ちが良い所に置いて下さい
④ボールの位置が決まったら、その状態で身体をボールの方に傾け、体重を乗せます⑤10秒経ったら、ゆっくり身体を真っ直ぐに戻す
※10秒体重を乗せる動作を2回行います。
もも裏のツボ押しマッサージ
もも裏のツボ押しマッサージは、ボールを3か所置いて緩めていきます。
①まず1か所目は、膝の下ですボールを膝の下に置いて背筋を伸ばします。膝を押さえるように手を置きます
この状態で、足を10回振ります
②次はボールを太もも裏の真ん中辺りに置く同じように背筋を伸ばして膝を押さえるように手を置き、足を10回振ります
③ボールを足の付け根(根元)に置く同じように背筋を伸ばして膝を押さえるように手を置き、足を10回振ります
この時も、ボールが当たって気持ちが良い所にボールを置いてください。
背中をしっかり背筋を伸ばして軽く足を振るように行うと効果的にほぐすことができます。
まとめます。
つらい坐骨神経痛の症状改善には、お尻と太もも裏のマッサージが効果的です。
テニスボールを使った簡単マッサージで、お尻と太もも裏をほぐすセルフケアがおすすめです。
また、座る時は足を膝より後ろに引くことで、自然と腰への負担が軽減され、楽な姿勢で座ることができるようになります。
家事や仕事の内容、姿勢のクセなど個人差もありますので、今回の方法を1週間ほど続けてみてください。
もし坐骨神経痛がなかなか解消されない時には、そのほかの原因も考えられます。
その際は、当院までご相談ください。
(鍼灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)
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