五十肩かな…と諦める前に|久しぶりの運動で痛めた右肩が動くようになってきた50代女性の改善事例

この記事の要約

久しぶりに体を動かしたら右肩を痛めて、1〜2ヶ月たっても腕が上がらない。

腕が後ろに回らない、上を向けない、右を下にして眠れない——そんな状態が続くと、「これは五十肩かな」「年のせいかな」と諦めかけてしまう方は少なくありません。

でも、腕が上がらない原因は、肩そのものだけとは限りません。

この記事では、五十肩のような肩の動かしにくさに悩んでいた50代女性が、肩だけでなく首や背骨、肩甲骨の動きから整えていくことで、少しずつ動くようになってきた例をお伝えします。

この記事の要点

・久しぶりの運動で肩を痛め、腕が上がらない状態が続くと「五十肩かな」と思いがちだが、原因は肩そのものだけとは限らない
・肩関節そのものの硬さに加え、首から背骨の歪みや肩甲骨の動きの低下が重なって、より動かしにくくなっていることがある
・首の背骨は、腕を動かす筋肉や神経の「土台」のような場所。ゆがむと肩の動きにも影響が出やすい
・当院は肩だけでなく、背骨・肩甲骨・首まで全身の動きを調べて、一つずつ整えていく
・50代女性は数回で万歳がしやすくなり、右を下にして眠れるようになった。今も旅行に向けて通院を続けている
・転倒後の強い腫れ・変形、腕に力が入らない、しびれが広がるなどは、すぐに医療機関へ

この記事を書いた人

星野鍼灸接骨院 院長 星野泰隆今治市で星野鍼灸接骨院の院長をしている星野泰隆です。
鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師という4つの国家資格を持ち、20年以上にわたって地域の皆さまの体のお悩みに向き合ってきました。

痛む場所だけを診るのではなく、体全体の負担を見て、回復しやすい状態に整えることを大切にしています。

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「腕が後ろに回らなくて、着替えるのもひと苦労」
「上を向こうとすると肩が痛い」
「右を下にすると痛くて、寝返りも打てない」

こんなお悩み、ありませんか?

久しぶりに運動をしたり、無理な姿勢をとったりしたあと、肩を痛めて、1〜2ヶ月たってもなかなか良くならない。

「これは五十肩かな」「年だから仕方ないのかな」と、半ば諦めかけて過ごしている方は、本当に多いんです。

でもご安心ください。

腕が上がらない原因は、肩そのものだけとは限りません
首や背骨、肩甲骨の動きに目を向けると、少しずつ動くようになっていく方がいらっしゃいます。

そもそも「五十肩」って、どんな状態?

正常な肩関節と四十肩・五十肩で滑液包が炎症し関節包が縮んだ状態を比較した解説イラスト「五十肩」という言葉は、よく耳にしますよね。

これは、はっきりした一つの病名というより、40代〜60代くらいで肩が痛くて動かしにくくなる状態を、まとめて呼ぶ言葉として使われています。

肩の関節を包んでいる袋(関節を守る組織)がかたくなって、腕が上がりにくくなる——そんな状態が代表的です。

ただ、ここで知っていただきたいことがあります。

腕が上がらないとき、その奥にあるものは、肩の関節だけとは限らないんです。
首や背骨、肩甲骨の動きが関わっていることも、よくあります。

だからこそ、「五十肩ですね」で終わりにせず、その人ごとに、どこに動かしにくさの原因があるのかを調べることが大切なんです。

【実例】久しぶりの体操で右肩を痛めた50代女性

ここで、実際にあった例をご紹介します。

今治市の50代の女性です。
以前、10年以上前に当院に来てくださったことがあり、久しぶりにご相談に来られました。

きっかけは、お知り合いに誘われて、久しぶりに体を動かす体操に参加したこと。
「無理せず、ゆっくりね」と言われていたのに、つい張り切って動いてしまい、無理な姿勢で右肩を痛めてしまったそうです。

それから1〜2ヶ月、じっとしていれば大丈夫でも、動かすと痛い。
手を動かすと痛む、着替えるときに痛む、遠くの物を取ろうとすると痛む。
そして、右を下にして眠れない——そんな状態が、ほとんど横ばいで続いていました。

病院でも「五十肩のような状態」と言われ、楽しみにしていた旅行の予定もあって、「腕がこの状態では出かけないほうがいい」と言われたそうです。

ご本人は、こう感じていました。

「このまま治らないんじゃないか」
「旅行に行きたいのに、早く治したいのに、なかなか良くならない」

不安な気持ちを抱えながら、来院されました。

当院の検査でわかったこと

男性施術者が立った女性患者の腕を上に上げさせて肩の動きを確認している肩や首、背骨の動きを調べていくと、いくつかのことがわかりました。

・肩の関節そのものも、五十肩のように動きがかたくなっていた
・肩甲骨(背中にある、肩を動かす土台の骨)の動きが低下していた
・首から背骨に歪みがあり、姿勢にも影響が出ていた

もともと、この方は首や肩のこりを長く抱えていました。
お仕事でデスクワークが続き、同じ姿勢の時間が長かったことも、背景にあったと考えられます。

つまり、もともと首・背骨・肩甲骨に動きにくさがあったところへ、久しぶりの運動で肩を痛めた。
いくつかの状態が重なって、より動かしにくく、治りにくくなっていたと見立てました。

ここがポイントです。
「五十肩のような肩の硬さ」だけでなく、その土台にある首・背骨・肩甲骨の問題まで含めて見えてきたんです。

なぜ「肩の痛み」なのに、首や背骨を診るの?

腕を上げる動作にともなう背中と肩甲骨まわりの筋肉を背面から示した解剖イラスト「肩が痛いのに、どうして首や背骨を診るの?」
そう思われるかもしれません。

腕を動かす筋肉や神経は、実は首の背骨から出ています
いわば、首や背骨は、腕を動かすための「家の土台」のような場所なんです。

家の土台が傾いていると、柱や梁がゆがんだり、扉がうまく開かなくなったりしますよね。

体も同じで、首や背骨がゆがんでいると、そこから動く肩や腕にも負担がかかり、動かしにくくなりやすいのです。

さらに、肩甲骨は腕を上げるときに一緒に動く、大切なパートナーです。
肩甲骨がスムーズに動かないと、腕を上げる動きにブレーキがかかってしまいます。

だから当院では、痛む肩だけを診るのではなく、その動きを支える首・背骨・肩甲骨まで含めて、全体を調べて整えていきます。

どう整えていったか

紺色の施術着の男性施術者がベッドに横たわる女性患者の首肩まわりを施術している様子まずは、背骨全体の動きを通して整えることから始めました。

背骨がスムーズに動くようになると、その上で動く肩甲骨も動きやすくなります。

あわせて、動きの低下していた肩甲骨の動きを改善する施術と、五十肩のようにかたくなっていた肩関節の動き(可動域)を広げる施術を行っていきました。

痛む肩だけを揉むのではなく、その動きを支える全身のつながりに向き合った、ということです。

おうちでできるケア

施術とあわせて、おうちでできる簡単な動きもお伝えしました。

・肘を曲げて、上腕を外側に開く動き
・肘を曲げて、前腕を手のひらが上を向くように返す動き

まずはこの2つから、無理のない範囲で始めてもらいました。

おうちでのケアは、痛みを感じたら無理をしないことが何より大切です。
「ちょっと痛いけれど頑張る」ではなく、気持ちよく動かせる範囲でゆっくり続けていただくのがおすすめです。

治療の経過

変化は、少しずつ段階的に進んでいきました。

初回のあとは、はじめよりも腕を上げやすくなりました。

3回目の頃には、万歳する動きが、以前を10とすると7くらいまで上がるようになってきました。
このころには、右を下にしても眠れるようになっていました。

6回目の現在は、腕の上がりやすさはだいぶ戻ってきています。
ただ、不意な動作や、手を伸ばしての作業では、まだ痛みが出ることがあります。

痛みは、じっとしているときも動かすときも、徐々に減ってきました。
完全になくなったわけではなく、特に腕を上げるときに痛みが出やすい状態ですが、着実に楽になってきています。

主訴の肩以外では、長く抱えていた首の痛みや肩こりも改善してきました。

今は、2週間に1回のペースで通院を続けています。
楽しみにしている旅行に向けて、一緒に体を整えているところです。

患者さんの声

経過の中で、ご本人がこう話してくださいました。

「だいぶ動きやすくなった」
「痛くないわけではないけれど、忘れて動かすくらいにはなっている」

痛みを気にして動かせなかった状態から、つい忘れて自然に動かせる場面が増えてきた——そんな変化を、ご本人も感じてくださっているようでした。

「腕が上がらない=五十肩」とは、限りません

腕が上がらないとき、たしかに五十肩のような状態であることは少なくありません。

でも、それだけとは限らないんです。
今回のように、首や背骨の歪み、肩甲骨の動きの低下など、いくつかの状態が重なっていることもあります。

大切なのは、まずどこに動かしにくさの原因があるのかを、きちんと確認することです。

「年のせい」「五十肩だから仕方ない」と諦めてしまう前に、一度、体全体の状態を調べてみると、道が見えてくることがあります。

こんなときは、まず医療機関へ

久しぶりの運動や姿勢からくる肩の痛みの多くは、体の動きや負担を整えていくことで、楽になっていきます。

ただし、次のような場合は、自己判断せず、まず医療機関を受診してください。

こんなときは受診を
・転んだりぶつけたりしたあと、肩の変形・強い腫れがある、まったく動かせない
・安静にしていても、夜間もずっと激しく痛む
・腕や手に力が入らない、しびれがどんどん広がっていく
・肩に熱っぽさや腫れがあり、発熱を伴う
・急に腕がまったく上がらなくなった

これらは、急いで対応したほうがよいサインのことがあります。
気になる症状があるときは、念のため医療機関で相談しておくと安心です。

まとめ

久しぶりの運動で肩を痛めて、腕が上がらない状態が続くと、「五十肩かな」「年のせいかな」と諦めかけてしまいがちです。

でも、腕が上がらない原因は、肩そのものだけとは限りません。
首や背骨の歪み、肩甲骨の動きの低下が重なっていることもあります。

痛む肩だけでなく、その動きを支える全身のつながりを調べて、一つずつ整えていくと、少しずつ動くようになっていく方がいらっしゃいます。

この記事のまとめ
・腕が上がらない=五十肩、とは限らない。原因は肩そのものだけとは限らない
・肩関節の硬さに、首・背骨の歪みや肩甲骨の動きの低下が重なっていることがある
・首や背骨は、腕を動かす筋肉・神経の「土台」で、肩甲骨は腕を上げるパートナー
・肩だけでなく全身の動きを調べて整えると、少しずつ動くようになっていくことがある
・転倒後の変形・強い腫れ、腕に力が入らない、しびれが広がるなどは、すぐに医療機関へ

「もう年だから」「五十肩だから仕方ない」と、一人で我慢されている方も、どうか諦めてしまう前に、一度ご相談ください。

久しぶりの運動で痛めた肩や、なかなか上がらない肩の動かしにくさでお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
体の動きや負担を一つずつ確認しながら、その方に合った形で整えていきます。

(鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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