腰痛・肩こり|いつもの痛みは大丈夫?一番見直したいサインかも|“いつも同じ”はないという話

この記事の要約

「いつもの腰痛・肩こりだから大丈夫」。そう思っていませんか。
実は、“いつもの痛み”と呼んでいても、それが“いつも同じ”とは限りません。
同じように感じる痛みでも、身体の硬さ・動き方・負担の偏り・回復力は、毎日少しずつ変わっています。

この記事では、ある患者さんとの会話を通して、“慣れた痛み”ほど身体の変化を見落としやすいこと、そして「まだ動けるけれど毎回負担がかかる」段階で見直す大切さをお伝えします。

この記事の要点

「いつもの痛み」と呼んでいても、“いつも同じ”とは限らない。身体に「いつも同じ」はない
・急な痛みには不安になるのに、“慣れた痛み”には不安を感じにくく、変化を見落としやすい
・同じように感じても、身体の硬さ・動き方・負担の偏り・回復力は日々変化している
毎回同じ動作で痛む/前より治りが遅い/範囲が広がる/重さが残るは見直しのサイン
・“動けなくなってから”ではなく、“まだ動けるけれど負担がかかる”段階で身体を見直す

この記事を書いた人

星野 泰隆(ほしの やすたか) 星野鍼灸接骨院 院長

愛媛県今治市にて、星野鍼灸接骨院を開院。
鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師の4つの国家資格を保有する治療家です。
20年以上の臨床経験で、延べ20万人以上の患者さんの体と向き合ってきました。

2013年には保険診療から自費治療へ完全移行し、慢性的な肩こり・腰痛・自律神経の不調など、保険の範囲では対応しきれない不調に対する全身の治療を行っています。
地域の方の健康に役立てていただくため、院の内外で健康教室も定期的に開催しています。

「いつもの腰痛だから大丈夫」。そう思っていませんか?

「なんとなく腰が重い」「肩がこる」「これをすると毎回痛い」

いつからあるのかも覚えていない、当たり前になったコリや痛み。

本当に、放っておいて大丈夫なのでしょうか。

先日、患者さんのAさんと、こんなお話になりました。

Aさんには、お風呂掃除をすると腰が重い、草むしりをすると腰が痛い、長く立つと片側だけしんどい——そんな状態が、以前からあったそうです。

ただ、「いつもこれをすると痛くなるんだよな」と、特に気にはしていなかったとのことでした。

急な痛みは不安なのに、「いつもの痛み」は気にならない

もしこれが、「急にギクッとなった」「しびれが出た」「今までと違う強い痛み」だったら、不安になりますよね。

(こうした急な強い痛み、しびれ、足に力が入らないといった症状がある時は、我慢せず、早めにご相談ください。
当院でも検査をして対応しますし、状態によっては医療機関の受診をおすすめすることもあります。)

一方で、「いつもの肩こり」「いつもの腰痛」「いつもの違和感」には、あまり不安を感じません。

「はいはい、いつものやつね」。

そんなふうに、“変わらないもの”として受け止めている方が、とても多いんです。

でも、ここで一度、考えてみてほしいんです。その“いつも”は、本当に“いつも同じ”なのでしょうか。

身体に「いつも同じ」はない

私たちの身体は、毎日少しずつ変化しています。

年齢。仕事量。睡眠。ストレス。身体の使い方。どれも、ずっと同じではありません。

実際に、Aさんとはこんなやりとりになりました。

Aさん
「こんな感じの、次の日には気にならないくらいの腰痛って、普通にありますよね?」

 

星野
「そう思っている方は、とても多いんです。
『今日は草引きをしたしな』『そろそろ歳かな』『最近運動不足だな』
そんなふうに考えて、“いつものこと”として過ごしている方は、本当に多いですね」

Aさん
「ちょっと休んだら治るんですけど、それでも悪いんですか?」

 

星野
「そう思いますよね。
休んで楽になるなら、そこまで気にしないこともあるかもしれません。
ただ、ここに大事なポイントがあります。
それは、“同じように感じる痛み”と、“身体の状態が同じ”であることは、別かもしれない、ということなんです」

同じに見えても、中身は変わっている

たとえば、生まれたばかりの赤ちゃんも、1歳になると立って歩けるようになります。

毎日、ミルクを飲んで、寝て、また起きて。
一見、同じことを繰り返しているように見えても、身体は少しずつ変化して、歩けるようになっていく。

それくらい、身体は時間とともに変わっていくものなんです。
でも、自分の身体は毎日使っているからこそ、その変化には気づきにくい。

Aさん
「でも、5年前も同じような腰痛がありましたよ。すぐ良くなって、普通に生活していました」

 

星野
「そうなんです。痛みの“感じ方”としては、同じように思えるかもしれません。
でも、身体の中では、以前より負担が大きくなっていることもあります。
身体の硬さ、動き方、負担の偏り、回復のしやすさ。
こういったものは、5年のあいだに、少しずつ変わっているからです」

“5年前と同じ腰痛”に見えても、身体は“いつも同じ”ではない。ここが、見落とされやすいところなんです。

こんな時は、身体からのサインかもしれません

Aさん
「じゃあ、どのタイミングで気をつけた方がいいんですか?」

 

星野
「たとえば、こんな変化がある時です」


・毎回、同じ動作で痛くなる

・前より、治りが遅くなった
・痛む範囲が、少しずつ広がっている
・いつもより、重い感じが残る

「同じ動作をしても、何も気にならない方もいます。
本来なら、そこまで負担が集中しなくてもいい動きなのに、どこかに無理が偏っている。
そういう可能性を教えてくれるサインなんですね」

Aさん

「痛みが強くなくても、身体って悪くなっていることがあるんですね」

星野
「そうなんです。むしろ、“いつもの痛み”として慣れてしまうことで、身体の変化を見落としているケースは、少なくありません。
だからこそ、“動けなくなってから”ではなく、“まだ動けるけれど、いつも負担がかかる”という段階で、身体を見直していくことが大切なんです」

Aさん
「確かに、自分では気づかなかったかも」

 

星野
「そうですよね。実際に、Aさんも身体を整えてみると、『こんなに動きにくかったんだ』『いつもより軽い』『左右差があったんですね』と、初めて気づかれていましたよね」

Aさん
「そうなんです。さっきより、腰がずっと軽いですwww。
長く立つと片側だけしんどかったのも、左右でこんなに動きが違っていたからなんですね。
“いつものこと”だと思って、全然気づいていませんでした」

星野
「ご自身で、その違いに気づけたのが大きいんです。
Aさんの“いつもの腰痛”も、整えてみたら“いつも同じ”ではなかった。
そういうことなんですね」

まとめ:「いつもの痛み」は、“いつも同じ”ではない

「いつもの腰痛だから大丈夫」

そう思っていたものが、実は身体からの小さなサインだった——ということは、少なくありません。

“いつもの痛み”と呼んでいても、その中身は“いつも同じ”ではない。
身体に「いつも同じ」は、ないんです。

“まだ動けるから大丈夫”ではなく、“今の身体は、本当に以前と同じ状態なんだろうか?”
そんな視点で、一度身体を見直してみてもいいかもしれません。

「いつもの痛みだから」と我慢している方や、「最近、少し治りが遅いな」と感じている方は、お気軽にご相談ください。

今の身体の状態を、検査でご一緒に確認します。

無理をせず、お大事になさってください。

(鍼師・灸師・あんまマッサージ指圧師・柔道整復師 星野泰隆監修)

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